こんにちは。今回は、近年ますます注目を集めている「帯電防止塗料」についてご紹介します。
「帯電防止塗料って普通の塗料と何が違うの?」「どんな場所で使われているの?」
そんな疑問に対して、長年この分野で実績を積み重ねてきた大野塗装工業の視点から、わかりやすく解説していきます。
帯電防止塗料ってなに?
帯電防止塗料とは、その名の通り、“静電気を防ぐための塗料”です。
一般的な塗料は絶縁性があり、電気を通しません。しかし、帯電防止塗料は特殊な導電性材料を配合することで、塗膜に電気を通す性質を持たせています。
この電気の流れによって、静電気の発生を抑えたり、逃がしたりする役割を果たします。
ちなみに、帯電防止塗料の塗膜の電気抵抗値は、おおよそ1×10⁶~1×10⁸Ω。
これは静電気対策として非常に効果的な範囲とされており、塗膜が残っている限り効果が持続するというのも大きな特徴です。
■ 帯電防止塗料と一般的な塗料の電気の通り方の違い

どんなところで使われているの?
帯電防止塗料が活躍するのは、静電気によるトラブルが発生しやすい現場です。以下のような課題を抱えた環境で多く使用されています。
①作業者の安全性
静電気による「パチッ!」という不快な放電に加え、環境によっては火災などの重大な事故につながる恐れもあります。
②静電破壊(ESD破壊)
静電気により電子部品が破損することがあり、製品の品質や寿命に重大な影響を与えます。
③機器の誤動作(静電誘導)
誘導電圧が発生して、機器が誤作動を起こすことがあります。特に精密機器には大きなリスクです。
④異物の付着
静電気によってホコリや糸くずがパネルに付着し、製品の外観や品質を損なうことがあります。
⑤紙や粉の貼りつき
印刷機や食品工場などでは、静電気によって紙や粉がまとわりつき、生産効率が低下することもあります。
大野塗装工業の帯電防止塗装技術
私たち大野塗装工業は、帯電防止塗装の分野で長年にわたる豊富な実績を有しています。
特に、以下のような半導体関連の製品や設備部品への施工に力を注いでいます。
◆ 半導体製造装置の外装カバー・精密部品
◆ 半導体工場設備・クリーンルームの内壁や装置パネル
帯電防止塗装は、非常に繊細で高い信頼性が求められる部品や設備に施されるため、塗装品質と施工技術が極めて重要です。
当社では、高度な前処理から塗装工程まで一貫対応し、お客様のニーズに応じた高性能な塗装技術を提供し続けています。
現在も、当社が塗装した製品が、世界中の半導体工場で帯電防止効果を発揮し続けていると自負しています。
まとめ:設計段階からの静電気対策を
帯電防止塗料は、見た目には分からない“機能性”こそが非常に重要です。
製品の設計段階から、静電気対策が必要な箇所に帯電防止塗料を適切に活用することで、トラブルの未然防止につながります。
静電気による問題を抱えている企業様や、静電気対策が求められる製品開発を検討中の方は、ぜひ大野塗装工業までお気軽にご相談ください。